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大そう大それた店

そういえばちょっと前に久々にダイソーに行った。
自宅の近所にも小さめのSHOP99はあるのだが
大型店舗のダイソーに行ったのは随分と久しぶりの
ことであった。


で、驚いた。おおう、最近の100円ショップはここまで
きてるのか、と。
自分が思っていた100円ショップのイメージとは
段違いの品物の量と種類であった。
まあ中には都合上300円程度の物もあるのだが
それにしてもすごい数である。
性格上、色々と見て回ってると
別段買う予定の無い物や
「いや、それいらねえだろ。」
と言いたくなるような物でも
「これからは一家に一台だよね(←?)」
のような気持ちになってしまう
タイプの人間なのでちょっと危なかった。


ちなみに個人的におおっと思ったのは
「お経(CDも有り)」

ヒッチコックのDVD(300円)」
である。DVDなんかは手に入ると考えれば
レンタルなんかよりも御得である。


それにしてもすごいぞ100均。
なんというかコンビニとスーパーとホームセンターと
ドラッグストアのうっすーくあっさーい部分を
かき集めたような品揃えだ。
ちなみに現在出回っている
主な100円ショップ業者としては


DAISO http://www.daiso-sangyo.co.jp/
SHOP99 http://www.shop99.co.jp/
CANDO http://www.cando-web.co.jp/
Seria http://www.seria-group.com/
シルク http://www.ohthree.co.jp/
ローソン http://www.lawson.co.jp/lawson_plus/store100/


なんかがメジャーである、これに中小会社や個人営業も含めれば
その数は計り知れない。コンビニ業界大手のローソンまでもが
参入しているあたりも興味深い。
スーパーの一角にそのコーナーを設ける「露天型」と言われる
店舗も存在する事から、一見商売敵に思えるスーパーやコンビニ
ともうまく共存できているあたりもこれだけシェアを
広げる一因となっているのかもしれない。
この業界での最大手はやはりダイソー
一時期はそのシェアの70%を占め、年商は485億円
店舗は800以上というから驚きだ。


思うに、100円ショップのメリットとは様々にあるだろうが


1.店舗設営の気楽さ
とりあえずスペースがあれば棚と商品を並べれば
営業できる、少なくとも形にはなる。
2.商品の安価な一定化
客もいちいち値段を確かめる必要がない故気楽であるし
また100円と言う安価な値段で均一化する事で
「全部100円=とりあえず安い」というイメージを
植え付ける事にも成功している。
さらには値札貼りや深い商品知識も不要なので
バイト等に仕事は任せやすい。
また、皆さんも感じた事があるだろうが
100円で買った商品に少し不具合があっても
「ま、100円だし」になるわけだが
少し良質な商品があると
「お、100円なのに」になるわけである。
ある種「実は良い人な不良」に似た効果がある。
総じて言えば買う方にも売る方にも一種の「気楽さ」
があるとも言えるだろう。
3.自社製品の製造
これは推測なのだが、不況に喘いでいる生産メーカー
を利用し自社製品を安く製造する事で、他から商品を仕入れる
より安く手に入れる事を可能としているのと
自社製品を作る事で商品構成の幅を広げている可能性もある。
これは大手になるほどこの傾向が見られ
ダイソーブランドやQQレーベルなんかがこれにあたる。


なんかがあるだろう。特に鍵となるのは
その安価な均一性の上にある商品の幅の広さである。
いわゆる「あ、こんなものまで」や「これあるといいかも」
のようなちょっとした「衝動買い」的な気持ちの揺らぎが
「100円(もしくは300円)」という安価さに後押しされ
実際に購入までいたってしまうのである。
このシステムがうまくいけば、客はある意味催眠術にかかった
かのように商品を購入していくだろう。
おそらく業者側もこの事を意識しているかもしくは
狙い済ましているようであり、おそらく商品構成と
それを活かす演出・陳列なんかには一番力を入れている
のではないだろうか。
(実際それに乗せられかけた人間の立場から言わせてもらう)


安価さと商品の豊富さ、そしてそれに伴う一種の気楽さ
それらが100円ショップ、ことに今回はダイソー
ここまで押し上げた要因なのかもしれない。
だが、ここで一つ気にかかる事がある。
我々は以前にも一度、詳細は異なれど似たような企業
を見た事があるのではないかと。
そう、ダイエーである。
ダイエーダイソー、名前も似ているのが皮肉だが
ちょっと前まで色々とあったあのダイエーの躍進期と
現在のダイソーは自分には被って見えて
仕方がないのである。
「なんでもあるが、本当に欲しい物は無い。」
とは一時期のダイエーを皮肉的に言った言葉であるが
現在のダイソーにも似たことが言えるのではないだろうか
あの商品郡の中で、自分が本当に欲しいものをよくよく
探してみたら、無い事は無いだろうがほとんど無いだろう。
(まあこれはダイソーに限った話でもないが)


時代から何からが全く違うので何とも言えないが
ダイソー(大型100円ショップ)にもこれから
ダイエー(かつてのスーパー)ともしかしたら
似たような壁にぶつかり、末路を辿る可能性もある。
だが寧ろ、その壁を乗り越えるために
どんな手を使ってくるのか
それが見物だとも言えるのかもしれない。


何にしろ頑張って欲しい限りである。
今度ハンダゴテ買いに行くから。