今週末から始まる「! 8 - exclamation 8」という
8ミリフィルムの上映イベントに参加します。自分は
Bプログラム 「症例A -映画「character」から見る殺人者への考察-」
Cプログラム 「Dan Chi Gai」
という二本の出品をさせて頂いてます。
「Dan Chi Gai」は去年のSmallFormatから約一年ぶりの再上映ですが
今回サウンドが新たに2012バージョンとなっておりますんでよろしく。
約月1ペースで7月まで都内4か所を巡回しますんで都合が良い日、場所にどうぞ。
! 8 - exclamation 8 vol.1 - 8mm film 上映会
日本を代表する8mm映像作家・石川亮氏による8mm上映イベント。現在進行形で8mm作品の製作を行っている作家達の作品を、都内4ヵ所にて巡回上映致します。
映画館もデジタル化が進むいま、映写機による映画がどんどん見れなくなっている。私達はそんな時代に索漠とした雰囲気を感じている。だからこそ敢えて「フィルムによる上映」を選び、中でも一番脆弱な8mmというフォーマットを選んだのが今回の上映会である。それは見る人に新鮮な驚きを与えてくれるだろう。
http://spicefilm.blog.fc2.com/blog-entry-11.html
2012 4/13(金),14(土)
東京 世田谷 ギャラリー世田谷233
http://233.jp/
start 20:00〜 ¥500
13(金)【 C+Aプログラム 】
14(土)【 B+Dプログラム 】
2012 5/19(土)
東京 北品川 楽間
http://www.rakuma.net/
start 17:30〜 ¥1,000
【 全プログラム 】
2012 6/9(土)
東京 江古田 Cafe FLYING TEAPOT
http://www.geocities.jp/flyingteapot1997/
start 18:00〜 ¥1,000 + ドリンク
【 全プログラム 】
2012 7/1(日)
東京 池袋 atelier bemstar
http://bemstar.info/
start 17:00〜 ¥1,000 + ドリンク
【 全プログラム 】
★Aプログラム
・新宅謙吾「 多摩川のニコル 」3min / single8
・佐藤友里子「 vanitas 」7min / single8
・清成晋太郎「 のがれゆくこころ 」5min / single8
・古里麻衣「 返る 」3min / single8
・石川亮 「 来し方行く末 」5min / single8
・水野裕基「 壊郷 」10min / single8
・狩野 嵩大「 めぐすりそう 」11min / single8
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★Bプログラム
・川口肇「 trichromatism/トライクロマティシズム 」〜1:青錐体「青」2:赤錐体「prominence」3:緑錐体「suginami-green」計 : 10min / single8
・ムラカミヒロキ「 症例A -映画「character」から見る殺人者への考察- 」6min / single8
・清成晋太郎「 胎海 」5min / single8
・佐藤友里子「 揺るぎなく安定している 」3min / single8
・小巻研「 スクリーン テスト 」3min / single8
・石川亮 「 Drift 」6min / single8
・小畑 円香「 煙の夢は 」3min / single8
・日景文雄「 人の眼、日の光 」7min / single8
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★Cプログラム
・末岡一郎「 SIN 」6min / super8
・柏坂美和子「 ベーシックカラー 」3min / super8
・徳永彩加 Saika Tokunaga「 Soundtrack/光学式 」3min / super8
・新井潤峰「 For Life 三部作 」〜「 梅 」「 竹 」「 松 」計 : 10min / super8
・藤川愼二「 皿の中のオーロラ 」3min / super8
・太田曜「 RELATIVE TIME - TABLE 」5min / super8
・ムラカミヒロキ「 Dan Chi Gai 」4min / super8
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★Dプログラム
・水由章「 サンライト・イズ・ア・ミラクル 」3min / super8
・岡野千里「 それは止むことがない 」3min / super8
・末岡一郎「 DOK 」6min / super8
・山本麻美「 帰り道 」6min / super8
・徳永彩加「 相談屋 」5min / super8
・太田曜「 2005 MARS / PARIS 」3min / super8
・水野裕基「 馴化 」8min / super8
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▼ Aプログラム 詳細
『多摩川のニコル』
3min / single8 / 18fps / silent
武蔵野台地の南に流れる多摩川の川原で、友人と遊ぶ息子を撮影したフィルムを、切ってつないでつないで切ってまたつないだ作品。見返した時に、想像力をたたみこめるよう、からっぽの空間と時間を組み込みました。
【新宅謙吾】
1974年東京都武蔵野市生れ。小金井市育ち。会社勤め。8mmFILM小金井街道プロジェクト メンバー。
『Vanitas』
7min / single8 / 18fps / sound
攻撃的で、感傷的、傷つきやすく不安定、生と死の間を歩くように過ごした10代の記憶を頼りに作りました。
【佐藤友里子】
1990年生まれ。女子美術大学日本画専攻2年在学中。昨年5月からイメージフォーラム映像研究所に通いはじめ映像制作を始める。
『のがれゆくこころ』
5min / single8 / 18fps / silent
心の根が枯れ果てた時、人はどこへいくのか。ここではないどこかへ逃れることができるのか。その様を追う。
【清成晋太郎】
1970年生まれ。福岡県福岡市出身。東京都小金井市在住。会社員兼翻訳業。2007年より8ミリフィルム撮影を開始。架空のバンド、テイストオブハニーズ主宰。
『返る』
3min / single8 / 18fps / silent
モンゴルでは母の存在はとても大きいのだそうだ。日本の人が考えるよりもっとずっと。そう言われると、モンゴル自体が母のような気もする。
【古里麻衣】
沖縄でうまれ、長崎と横浜で育ち、現在川崎に住む。フィルムそのものの持つ物質性に、またその皮膜に閉じ込められた光に惹かれながら、映像や写真を撮る。
『来し方行く末』
5min / single8 / 18fps / sound
祖父が1966年にsuper8で撮影した旅行filmは2012年に孫により再構成される。石川家のアバンギャルドホームムービー
【石川亮】
1984 年東京生まれ W大学中退 都内某所で毎日35mmフィルムを扱う仕事をしている。2000年頃より映像制作を始める。フィルムによるコマ単位で形成された時の流れや、乳剤により映し出された物質としての時間の流れに興味を持ち、近年はフィルムによる映像作品 / インスタレーション作品 などを制作。また上映企画゛cinema cinema cinema゛(2009)゛smallformat゛(2011)や自家現像ワークショップなどの企画、運営活動を行っている。
『壊郷』
10min / single8 / 18fps / sound
近代知性が生んだきわめて合理的かつ効率的な殺戮機械の変調により、緩慢な死が約束された世界。浸蝕されたまちから森に逃れ隠遁するだけでは、もはや生き延びることもできない黙示録後(ポスト・アポカリプス)に、男が幻視した記憶の映像。
【水野裕基】
1984年生まれ。文化的飢餓状態を脱するため、砂漠の街から上京。時折経歴と身分を詐称しながら、探偵として日夜徘徊している。2000年代中頃より妄想・思索の一手段として8ミリでの映像制作をのんべんだらりと継続中。
『めぐすりそう』
11min20s / single8 / 18fps / silent
この作品は、全て自家現像で制作しました。現像時にファースト現像液の温度などを調整しました。ソラリゼーションと、現像における変色によって、私の見たものを記録した日記的な作品でもあると思っています。
【狩野 嵩大】
東京造形大学卒業後、同大学院に進み、現在在籍中。卒業制作「反芻」がZOKEI賞(最優秀作品賞)、第33回ぴあフィルムフェスティバルに入選。ビデオ作品と8mmフィルム作品を並行して自主制作している。
▼ Bプログラム 詳細
『「trichromatism/トライクロマティシズム」1:青錐体「青」、2:赤錐体「prominence」、3:緑錐体「suginami-green」』
10min / single8 / 18fps / sound
trichromatism:三色型色覚、ヒトの色認識システム。そもそも光に色はない。様々な波長があるだけだ。それを眼が捉え、三種類の色覚 細胞(錐体)の異なる反応比率によって初めて脳内に色が生まれる。外界を視ることは、自らの内部に深く続く穴を覗き込むことに等しい。バルブ撮影 の8ミリフィルム作品を3種の錐体に擬えたトリロジー。いま映写光を透過する8ミリフィルムは、撮影時に光を封じ込めたカメラの網膜そのものでも ある。1:「青」(1994年)山形の月山。八月の空の青。2:「prominence」(1992年)福岡の植物園。太陽光と薔薇の赤。3: 「suginami-green」(2007年)東京・杉並の妙正寺川。心揺れる五月の緑。
【川口肇】
filmmaker。福岡、山形、東京と活動の場を移しつつ、フィルム粒子/ビデオノイズ/映写行為、といった「機械の生理」を基軸に「世界の観 測」としての制作をフィルム/ビデオメディアにおいて続けている。
『症例A -映画「character」から見る殺人者への考察-』
6min / single8 / 18fps / sound
連続婦女殺害事件の犯人とされる男性A。これは彼が描かれた映画「character」を参考に、彼に対する考察・分析を試みた物である。
【ムラカミヒロキ】
ゲロリスト、自由睡眠権運動壮士の自称虚構家。弾き語りを中心とした音楽活動を行う一方で、自主制作映画を中心とした映像制作を行う。現在、ライブをしないパンクバンド「テープ・リール・フール」自主映画合同企画「NO波」などに不定期に参加しつつ日雇い労働に励む。
『胎海』
5min / single8 / 18fps / silent
水銀のような、どろりとした海。何を孕んでいるのか。その様を撮る。
【清成晋太郎】
1970年生まれ。福岡県福岡市出身。東京都小金井市在住。会社員兼翻訳業。2007年より8ミリフィルム撮影を開始。架空のバンド、テイストオブハニーズ主宰。
『揺るぎなく安定している』
2min30s / single8 / 18fps / sound
私はよく、日常風景のなかに安定感のようなものを感じます。安定感を感じると恍惚とした気分になります。リラックスしている瞬間といってもいいかもしれません。そんな風景を撮ってみました。
【佐藤友里子】
1990年生まれ。女子美術大学日本画専攻2年在学中。昨年5月からイメージフォーラム映像研究所に通いはじめ映像制作を始める。
『スクリーン テスト』
3min / single8 / 18fps / silent
「一人の人間にただカメラを向け続ける。そこで見えてくるものとは… 半世紀近い時を越えて、スクリーン テストがよみがえる」
【小巻研】
神奈川県出身。バブル経済末期に生まれ、平成不況と共に育つ。 都内の老舗映画館で映写業務に励むかたわら映像小品を制作。デジタルとフィルムの両メディアを扱いつつ、フィルムの文化的価値を尊重している。猫と怪談とラーメンを心から愛している。
『Drift』
6min / single8 / 18fps / sound
フィルムによって撮られた物語は、フィルムを手にし操作する者により、また新たなイメージが重ねられ、物語は書き換えられる。8mmソフトとして販売されていたピンク映画のファウンドフッテージ再編成作品。
【石川亮】
1984 年東京生まれ W大学中退 都内某所で毎日35mmフィルムを扱う仕事をしている。2000年頃より映像制作を始める。フィルムによるコマ単位で形成された時の流れや、乳剤により映し出された物質としての時間の流れに興味を持ち、近年はフィルムによる映像作品 / インスタレーション作品 などを制作。また上映企画゛cinema cinema cinema゛(2009)゛smallformat゛(2011)や自家現像ワークショップなどの企画、運営活動を行っている。
『煙の夢は』
3min / single8 / 18fps / silent
煙の夢は不調やトラブルを表しているという。でも白い煙には好転って意味があるらしい。という、らしい、よくわからない、見えていてもいなくても。どっから今でどっからが後(あと)だ。煙は漂って流れるだけ。自分できめよう。
【小畑 円香】
和歌山県出身。女子美術大学在学中。2010年より8mmで映像を撮り始める。
『人の眼、日の光』
7min / single8 / 18fps / sound
「もし眼が太陽のようでなかったら、どうして光をみることができるだろう」(ゲーテ『色彩論』)日の光は人にふりそそぐと同時に、人から器官(眼)を引きだした。人の光があぶす物語りは眼のつぶれた人によくみえる
【日景文雄】
1986年8月6日生。青森県弘前市出身。大学で文学、哲学などを学ぶ。在学中より音楽、映像制作をはじめる。主な作品に『時の織物』など。イメージフォーラム映像研究所35期生
▼ Cプログラム 詳細
『SIN』
6min / super8 / 18fps / sound
トラヴェローグは、その土地のステレオタイプ化された情報を、些かの幻想を纏わせながら私たちにもたらす。そのため、私たちは未見にも関わらずアプリオリな知見得ている。トラヴェローグは常に幻想であり、"イメージ"に過ぎない。しかしながら、それが私たちに明瞭な直感を与えてくれるのは事実だ。むしろトラヴェローグは、トラヴェローグとしての事実と考えるべきか。(SIN=Singapore)
【末岡一郎】
1965 年、札幌生まれ。東京理科大学で化学を専攻する。1985年から実験映画を制作し始め、作品数は100作を超える。1994年ドイツ・オーバーハウゼン国際短編映画祭でノミネートされて以降、30カ国以上で招待上映される。2011年はスロヴァキア・ブラチスラヴァ芸術祭(BAF)で特集上映される。 1997年以降、ファウンドフッテージを用い、自家現像による「物質的」なフィルム作品を制作し続けている。
『ベーシックカラー』
3min / super8 / 18fps / silent
見ているものと見えているものの間、なにかを垣間見るということ。淡い、はかないものだとしても。
【柏坂美和子】
日本工学院専門学校・放送メディア科卒業。 ダンス白州の映像ワークショップに参加して、以来、機会がある時に8ミリフィルムの作品を作っている。
『Soundtrack/光学式』
3min / super8 / 18fps / sound
8ミリフィルムの画像部分の横に光学的に作られる信号。そこにあるはずがなかった信号は実験としてフィルムに焼きつけられる。映写機はどんな音を奏でてくれるのだろうか という実験。
【徳永彩加】
1989 年に頴娃町(鹿児島県)で生まる。阿佐ヶ谷美術専門学校と京都造形芸術大学に在学。18歳の時に初めて8mmフィルム作品をつくる。それから実験映画に興味を持ち東京で8mm、16mmフィルムで映像作品を制作。撮影場所は殆ど鹿児島県。現在は東京でアーティストとして活動中。
『For Life 三部作「梅」「竹」「松」』
各3min / super8 / 18fps / sound
この作品ではある施設の高齢者の方たちが登場します。映し出される手の節や皺は、正に彼等の「歳輪」だと言えるでしょう。それは哀しくもあり、儚くもあり、愛で甚く(めでたく)もあります。
【新井潤峰】
在日3世として日本/大阪に生まれる。学生時代に美術を学び、美術館やギャラリーでグループ展を何度か行う。美術教員経験後、現在、イメージフォーラム映像研究所にて学ぶ。
『皿の中のオーロラ』
3min / super8 / 18fps / silent
ストーリーが無く、言葉が無く、意味が無いもの。でも、視覚には訴える何かを目指して、暗闇のなか試行錯誤。現像して見えてきたものは、絵の具? 海月? 夜光虫? いや、今回はオーロラにも見える気がする。
【藤川愼二】
芸術とは、縁もゆかりも無いエンジニア。ただ、カメラが好き。写真が好き。フィルムが好き。印画紙が好き。暗室の匂いが好き。ただ、それだけ。偶然の出会いから、気が付いたら8mmも始めていた。消滅する前に出会えたことに感謝。フィルムが無くなるまで、撮り続けたい。
『RELATIVE TIME - TABLE』
5min / super8 / 24fps / sound
2台のカメラで同時に同じ画像が撮影出来るように、ミラーとハーフミラーを組み合わせた装置を使って撮影した。2台のカメラは撮影のコマ速とカラーモノクロとフィルムが異なっている。編集で同じ時間経過の2本を繋ぎ並べた。
【太田曜】
フィルムは消滅してしまうのだろうか?早く足を洗った方が良いのだろうか?で、何をやる?もし、レンブラント位上手なら絵描きだろう。でも、どうすればレンブラントのように上手な絵画が描けるようになるのだろう。
『Dan Chi Gai』
4min / super8 / 18fps / sound
段違いに積み上げられた石の壁。その中に住むのは誰の影。無機質でミニマル。そう言ってしまうのは簡単だ。
【ムラカミヒロキ】
ゲロリスト、自由睡眠権運動壮士の自称虚構家。弾き語りを中心とした音楽活動を始める一方で、自主制作映画を中心とした映像制作を行う。現在、ライブをしないパンクバンド「テープ・リール・フール」自主映画合同企画「NO波」などに不定期に参加しつつ日雇い労働に励む。
▼ Dプログラム 詳細
『サンライト・イズ・ア・ミラクル』
3min / super8 / 18fps / silent
映画は自然光に限る! 自然光は太陽の恵みである。太陽はミラクルな存在なのだ! そんな太陽(サンライト)に敬意をあらわした作品。
【水由章】
1961年札幌生れ。映像作家、映像プロデューサー。1980年代半ばから映画フィルムによる実験的な映像制作を続ける一方で、スタン・ブラッケージ作品を日本で配給。アラン・エスカル『浮世物語』(2001)、黒坂圭太『緑子/MIDORI-KO』(2010)のプロデューサーとしても活動する。
『それは止むことがない』
3min / Super8 / 18fps / sound
「私」は食べることを止めない。放置して腐らせるよりも、食べてしまえば目の前は片付くからだ。それは、当たり前のささいな行為。そうして「私」は咀嚼を続ける。
【岡野千里】
声に出す程の事ではないけれど、どこか心の奥に引っかかっている物事を作品にしています。
『DOK』
6min / super8 / 18fps / sound
70 年代に撮影された元フィルムは労働者を讃える銅像の完成を祝うドネツィク市民の姿を描いている。彼は記念すべき一日をカメラで捉えると同時に、自分自身をカメラワークとして記録しているのだ。"カメラを持った男"とは、不在によって尚も主張する主体と言えるかもしれない。(DOK=Донецьк)
【末岡一郎】
1965 年、札幌生まれ。東京理科大学で化学を専攻する。1985年から実験映画を制作し始め、作品数は100作を超える。1994年ドイツ・オーバーハウゼン国際短編映画祭でノミネートされて以降、30カ国以上で招待上映される。2011年はスロヴァキア・ブラチスラヴァ芸術祭(BAF)で特集上映される。 1997年以降、ファウンドフッテージを用い、自家現像による「物質的」なフィルム作品を制作し続けている。
『帰り道』
6min / super8 / 18fps / silent
街灯に照らし出された桜の木、眩しすぎる太陽に照り返されたコンクリート。いつの間にか枯れ落ちた落ち葉、冷たい空気と澄んだ藍色の空。絶望と希望が入り交じったこの道は、ずっとそこにただ在って、いつも僕をそっと包んでくれる。
【山本麻美】
神奈川県出身、横浜市在住。2005年より、ビデオ、8mmフィルムによる映像制作をスタート。主に「時間」と「記憶」に基づいた作品を制作。
『相談屋』
5min / Super8 / 18fps / sound
一九二〇年霜月、不眠症で悩んでいた女学生が路地裏に位置する「相談屋」を訪れる。相談屋の店主「岡子」は女学生に対し色々な助言をする。相談屋に足を踏み入れた女学生の奇妙な物語。
【徳永彩加】
1989 年に頴娃町(鹿児島県)で生まる。阿佐ヶ谷美術専門学校と京都造形芸術大学に在学。18歳の時に初めて8mmフィルム作品をつくる。それから実験映画に興味を持ち東京で8mm、16mmフィルムで映像作品を制作。撮影場所は殆ど鹿児島県。現在は東京でアーティストとして活動中。
『2005 MARS / PARIS』
3min / super8 / 24fps / silent
2005年3月、16ミリで作られた日本の実験映画を上映する為にフランスへ行った。借りたパリのアパルトマンからはサクレクール寺院が見える。部屋にカメラをセットして朝から夜までコマ撮りで窓からの情景を撮影した。
【太田曜】
フィルムは消滅してしまうのだろうか?早く足を洗った方が良いのだろうか?で、何をやる?もし、レンブラント位上手なら絵描きだろう。でも、どうすればレンブラントのように上手な絵画が描けるようになるのだろう。
『馴化』
8min / super8 / 24fps / sound
繰り返された刺激のうち、応答不要と判断されたものは無意識下で日々排除されている。「棄てられ」てしまったそれらに捧げる、色彩が再現されない日常風景と、慾望を喚起しない裸体で構成された、そそらない映像の塊。
【水野裕基】
1984年生まれ。文化的飢餓状態を脱するため、砂漠の街から上京。時折経歴と身分を詐称しながら、探偵として日夜徘徊している。2000年代中頃より妄想・思索の一手段として8ミリでの映像制作をのんべんだらりと継続中。
SpiceFilms
http://spicefilm.blog.fc2.com/