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ムラカミロキ -MurakamiLoki- nzchao.Exp Official Blog

赤い彗星と紫煙軍

で、秩父に行ってきた。
色々とあったが最早書く気が起きないので割合。


いや秩父は良い町だよ


観光には。


なんだかんだで一泊してしまったので
帰ってきたのはつい昨日なのだが
もう何か面倒臭いので乗りました。
秩父から池袋へ向けて放たれる紅き一筋の矢
特急レッドアロー号に。
メンバーにライブ代を借りておきながら
特急(別料金)レッドアローに乗ってしまう。
自分はそんな人間です。
(ローカルネタですんません)


ちなみにこの特急レッドアローとは
私鉄西武線をほとんどの駅をすっとばし
ゆったりシートで端から端までかっ飛ばすという
気分は小さな新幹線、浸るはまるでロマンスカー
な素晴らしい乗り物なのである。
車両は1号車から7号車まであるのだが
その中で喫煙車は4号車のみ
で、自分はその喫煙車両4号車に乗ったわけである。
他の車両に比べると人が多い
いや、もちろん全部で7個ある車両のうち
喫煙者は全てこの1つの車両に詰め込まれるわけだから
必然的に密度は高くなるのだろうが
それでも飲み物買いに行ったりなんだりで
他の車両も大体見て歩いて見たが
大体が乗ってなかったり乗っていて
4〜5人な所を見ると、どうやらやはり
禁煙化は進めど今だ喫煙者の割合は結構高いようである。
流石は喫煙大国日本。


で、他の車両を見て回って思った。
いや、と言うか以前新幹線に乗った時
いや、実際はそのもっと以前から気付いていたが
この喫煙車両、やはり


すこぶる色が違う。


まあ、漂う紫煙とヤニの色
のせいなのは百も承知なのだが、承知でも改めて思う。
まず目に飛び込んでくる映像インパクトが違う。
どう違うかと言われれば
他の車両が最新型デジタルハイビジョンだとしたら
喫煙車両は昭和のセピアフィルムのあれである。
また、空気の色の違いのおかげで
どこか乗っている人達の顔にも
生気が少ないように思える。
(まあ、煙草が健康に与える影響を考えれば
 実際に喫煙者の人達は生気が少ないのかもしれんが)
まあ、言ってしまえばその場にいるだけで
健康に悪い事うけあいな雰囲気なのである。


が、一方で、この喫煙車両の雰囲気は
先程の例えではないものの
何処か昭和を感じさせる物があるように思える。
(これは大分私見と偏見かもしれない)
まあ思えば、映像から見てもこの煙草とは
昭和、特に1980年代位まではその小道具として
当然の地位を気付いていたものの、最近では
禁煙化云々の影響もあり、衰退してきている経緯等が
あるので、そのせいかもしれない。
例えば刑事モノにしても
以前は薄汚れた部屋にもくもくと立ち昇る
煙草の煙の捜査一課、というイメージがあるが
現在ではピカピカの湾岸所と一人喫煙所で
室井と対峙する青島。
といった感じである。まあ「踊る〜」は青島君も
当初はデスクで吸っていたはずであるが、逆にその
設定の移行もまた、この時代の流れを如実に物語っている
と言えなくもないだろう。


正確に言えば、まだ映像小道具としての煙草の
地位は、まだ確立していると言える。
だがなんと言うか、今の映像は昔ほど
煙草の「ヤニくささ」のような物が表れていない
ような気がしてならないのである。
理由は色々あるだろう、昔のフィルムの色合い等との
微妙な調和。またあえて製作側がその「ヤニくささ」
を排除しようとしている可能性もある。
あの「ヤニくささ」はスタイリッシュな流行最先端とは
逆の、野暮ったさのような物を含有しているからである。
(これは時代の流れから言えば当然と言える)
更には建物や場の雰囲気がその「ヤニくささ」を
受け付けなくなった、とも言えるかもしれない。
まっさらで無機質な部屋と煙草のコントラストが
映えるのは、これとはまた違った表現法だと思われる。


今回は結構私見寄りの話になったが
まあ、これについてはどっちが良いとか悪いとか
言う話ではないだろう。
更に私見に任せて言わせてもらえば


あの、かつての邦画独特のヤニくささは
嫌いじゃあなかった。